永田設計スクールについて思ったこと
2011年 04月 27日
設計部木村です。
私どもは今建築家でN設計室主催の永田昌民先生による設計スクールを受講しています。
今まで3回開催されてきましたが、毎回毎回、とてもいい勉強になっております。
内容に関しては既に他の者がこのブログに載せておりますのでご参照いただければと思いますが、私が非常に印象に残ったフレーズがあります。
出来上がった建物を「家」にしていくのは、あくまで住まい手。設計者はそのきっかけづくりしているのだ。
というものです。
今日はその一つの例をお見せしたいと思います。
永田先生のご自宅の洗面室です。カウンターの上に貝殻がきれいに置かれています。
こちらは永田先生設計の当社社長の自宅の洗面です。カウンターの上には何も置かれていません。
こちらも当社社長の自宅です。笠木に敷物をして何やら置いています。
同じように設計して、同じようなスペースがあってもそこに物を飾ったり、別の場所に飾ったり、住まう人によって全く違う表情になります。またそれがその家族の個性であったり、家の個性となっていきます。
私たち設計者は、その個性を引き出せる空間や仕掛けをつくる、そのことが大事なのではないか、と学んだ気がします。
同時にそのように気持ちを豊かにするために、細かい積み重ねも重要なポイントです。
当社社長の洗面室内です。先の写真と比べてみると、洗面の入り口からはこのような雑然としたものは見えません。すっきりとした空間がそこにあるだけです。
こういったひとつひとつの細かい積み重ねが住まい手の心にゆとりを与え、家に個性をもたらしていくのではないでしょうか。
当たり前ですが、とても大事なことを学んでおります。
今後もがつがつと学びたいと思います。
それではこのへんで失礼いたします。
by sekkeibu | 2011-04-27 20:17 | 藤村志津